再雇用と見えないランキング

職場が変わらず、正規雇用から再雇用となると目に映る職場の景色も人も変わりませんが、目に見えない人間関係が変わっているはずです。仕事の内容も変わらず、今までと変わらず接してくれる周囲の人が多いので、変わったことに気がつかないことが多いようです。

その職場での自分の実力とは別に、その職場内での自分の権限や地位について、確認すべきだと思います。おそらく、再雇用となると非正規雇用者となりますので、その職場での権限や地位は一番下に位置づけられることになります。

38年働き再雇用となった自分は、親子よりも歳の離れた1年目の新卒社員より、相対的に下に位置づけられます。周囲の人間は、本人より先に徐々に、この見えないランキングを意識し始めます。見えないランキングは、就労規則にも書いてないし、誰も口にはしないのですが、周囲は再雇用者に見えないランキングに準じた立ち振る舞いを期待し始めます。

「私の職場は、再雇用となっても人間関係は変わらない」と感じている人は見えないランキングに気づいてません。スキルや仕事のスピードや経験などでは、自分が上位にいると自覚してしまって、見えないランキングに準じた立ち振る舞いをしていません。そのまま、時間と経過とともに周囲の期待と再雇用者の立ち振る舞いのギャップが広がります。

この見えないランキングは自分でコントロールはできません。仕事の能力とは別ものであって、年齢の問題なのでどう頑張っても、ランキングを上げることはできないのです。ただし、対策は簡単です。ランキングに準じた振る舞いをすればよいことです。職場での立ち振る舞いとは言葉遣いと態度です。ここでは、再雇用となったら「卑屈になれ」とか「良い年寄りを演じなさい」などとは言いません。職場では見えないランキングに合った自然な言葉と態度を選択しましょう。

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