細かい上司は本当に細かいのか

「上司がすごく細かいところまで指摘してくる」というようなことをよく聞きます。「上司と合わない」と嫌悪感を持つ人が多くいます。それを理由に仕事を辞めてしまう人もいます。
本当に異常に細かい上司も、いじめ目的で細かく圧力かけてくる上司も、駄目な性格の上司も残念ながら存在します。しかし、本当に細かい上司と判断しない方が良いときがあります。

ある50代後半の男性社員が上司から「電話の保留時間が長い」と何回か指摘されてました。その男性社員は上司がいないところで「細かい上司だ」と愚痴ってました。
様子を見ているともっと大きなことで男性社員と上司は、ずれていているようでした。電話の作法の話ではなく、概念とか価値観というレベルでずれているのです。

上司は「顧客から貴重な時間を奪うことはあってはならない」と考えての部下への指摘でしたが、男性社員は「電話の保留時間」としか捉えない状況であったのです。上司は顧客や取引先に接する姿勢を常に心がけているのに対し、男性社員はそのような姿勢を持っていません。ずれている行動をするたびに指摘されることになっていたようです。お互い不幸な状況です。男性社員側が、指摘される大きな原因に気づく必要があり、上司側もコミュニケーションに欠けています。

上司から注意されたら「細かい上司だ」と考える前に、大きなところで自分と上司がずれていないか視野を広げてください。そのずれを感じて、かつ上司が正しかったら、学び直しと成長のチャンスだと思います。

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