蚊帳の外を楽しむ

バブル崩壊以降は多くの企業が年功序列から成果主義へと人事制度が変わりました。評価が収入とリンクするようになりました。現役世代は評価のために身を削って仕事をしているはずです。一部の人たちは足の引っ張り合い、異常なアピールをしてまでも、評価を得ようとします。
成果主義へ傾きすぎると人間関係はギスギスしだして、「評価されない仕事」という概念ができあがります。例えば「クレーム対応」です。対応しても実績にならないので、上司から指示を受けない限りは誰も動かなくなります。ときには指示する上司でさえ、評価されない仕事と判断しクレームから逃げ出します。

一方、再雇用や定年後の就職の場合、評価と収入がリンクが薄くなります。良い評価を求めることだけを考えて、仕事をしてきた人は評価を得ることにエネルギーを使ってきましたが、そのエネルギーは必要なくなります。

私は59歳で転職しましたが、転職後は評価と収入はほぼリンクしません。評価は雇用契約期間の次の更新がされるか否かには影響しますが、日々の業務で数値に一喜一憂するほどでは、ありません。転職前は評価を気にしての生活をしていましたが、仕事に対する姿勢も変わってきました。「評価されない仕事という概念」が自分の中からなくなります。

シニア世代は、人事制度の蚊帳の外にいるような感覚ではありますが、蚊帳の外の方が自分らしく仕事ができるかもしれません。

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