女性上司のもとで働く経験がないオジサン

中高年は、女性上司の経験が少ないことが一般的でしょう。私たちの世代は、男女雇用均等法(1985年制定)の前に会社に入社し、女性管理職がほとんどいない時代を経験してきました。現在でも、課長級の女性管理職は約10%程度であり、しかも私たちの世代とその女性たちとの年齢差が大きいです。企業が職場での男女平等教育をしっかり行っていたとは言えません。中高年の男性社員の中には、男性優位の思考を持ち続けてきた人が多いはずです。

中高年が再雇用や定年後の転職をすると、役職はなくなり一般社員に戻ります。課長級や部長級の女性比率は現在でも低いままですが、係長級の女性比率は20%近くになっています。したがって、定年後に働くと上司が女性になる可能性が20%程度あります。そして、上司が女性であることになれていない中高年男性社員が、女性管理職の部下になる確率が高いのです。

上述の事柄は、その中高年男性が現代の感覚や価値観を持っていれば、問題やリスクにはなりません。しかし、男性優位の思考を持った中高年が、自分よりも若い女性管理職と働くとなると、やっかいな状況になるか、続かずに辞めてしまうかもしれません。

再雇用や定年後の転職を考える中高年男性は、まず自らの心の中にある男性優位の意識を捨てなければなりません。自らの思考や行動を定期的に振り返る必要があります。また、上司や同僚からのフィードバックを真摯に受け止めることも重要です。女性上司からの指摘や意見も素直に受け入れられるようになることが、定年後にも働く中高年男性には必要なことです。

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